その町の名前は

あなたに逢うまでは
わたしは何も知らなかった
あなたに逢うまでは
わたしは声をだせずにいた

その町の名前は
そのままあなたの顔になる
その町の名を呼ぶとき
あなたの顔が浮かぶ

海からふく風
ひまわりの花がふわりとゆれる

明かりをともしましょう
あなたが戻ってこれるように
窓をひとつ増やしましょう
遠くのあなたに見えるように

その町の名前は
そのままわたしのことにもなる
その町の名を呼ぶとき
少しせつなくなる

また逢いにいくから
いろんな場所から
あなたのことを想うよ

飛んで行く鳥たち
誰がこの空を区切れるというのだろう
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