老人と海

海の境界は どこまでだろう
神の見解に さじを投げよう

色あせたマストが壊れた
後ろから見守る天使が 諭すように

太陽と月の目が 見つめている この空に
光る海 揺れる風 暗がりに痩せた犬
太陽と月の母 どこにいるの
目を閉じて
導く 遠い光

空の境界は どこまでだろう
日々の限界に さじを投げよう

世界中探し続けても
変わらないものなどないこと わかってる

心臓と口と目が 怯えている この夜に
光る海 揺れる風 暗がりに泥の船
太陽と海の母 どこにいるの
目を閉じて
浮かべた 泡の痛み

忘れないで まだ 生きているから
思い出して 今 生まれた朝を
未来なんて まだ 先の話さ
まばゆい光が ただよう光が

太陽と月の目が 見つめている この空に
光る海 揺れる風 暗がりに痩せた犬
太陽と月の母 どこにいるの
目を閉じて
届いて 遠い光
×