十月の旅人

枯葉の街が 油絵のように
わたしの目の前で 音をなくした
人恋しさは 秋風のせいね
ひとりが好きなのに さみしがりやね

そっと瞳を伏せた 想いもいつしか
あの夏に 置去りに

ねえ 何気ない毎日が美しく
そう みずうみの黄昏を思わせる
十月の旅人

木立の隅に やがて陽も落ちて
あたりの静けさが 肌に染みます
記憶の中の 別れの場面が
わたしを臆病に させるのですか

ずっと信じてる まだ見ぬ誰かに
出逢うため 生れたと

ねえ 透き通るはかなさをこの胸に
ああ 地図のない街角を行き過ぎる

いま 何気ない毎日を旅してる
もう 振り向けば遠ざかる季節たち
十月の旅人
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