雨の郷愁

雨が静かに 降る宵(よい)は
青いオームも 赤い灯(ひ)も
なぜかさみしい 物思い
わたしの胸も ぬれてくる

だれの嘆きの 涙やら
忍び泣くよな 雨の夜は
遠いあの日が あのころが
ほのかに浮かぶ やるせなさ

母の優しい 面影を
そっと心に 抱きしめて
思い乱れる 黒髪の
乙女(おとめ)を泣かす 雨の歌
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