オホーツク流れ唄

こんなボロ船を 形見に残すから
あとを継ぐ俺が 苦労するんだと
親父怨んだ 日もあるが
いまじゃしんから 海のとりこさ
流氷くるまで 三月(みつき)が勝負
ああ オホーツク 流れ唄

海という奴は 気まぐれ者だよな
時化て暴れてよ 凪いでまた笑う
女ごころに 似ているぜ
にくい可愛い 君の面影
夕陽に包んで 波間にすてて
ああ オホーツク 流れ唄

ゴムの手袋を しぶきが突き抜ける
秋のオホーツクに 楽な日はないぜ
網を巻くのも 命がけ
親の苦労が やっとこのごろ
わかってきたぜと 鴎と笑う
ああ オホーツク 流れ唄
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