遊侠の群れ

男素肌に 大利根川の
風が物いう 旅人すがた
どこがねぐらか 今宵の宿か
はいた草鞋(わらじ)の 緒が痛い

義理も人情も 堅気が勝ちよ
やくざ渡世は 影さえ寒い
照る日曇る日 浮世の裏を
阿呆がらすの 泣き笑い

お江戸育ちは 啖呵(たんか)で知れて
背中(せな)の桜に 吹く夜嵐よ
明日は別れの 身にしみじみと
月の河原の 笛が泣く
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