沖縄育ち

三重城(みぐすく)の 丘にのぼって
あの人を待つ 夜はたのし
誰が唄う 谷茶前(たにちゃめ)ぶしか
南風(はえかぜ)に 南風に
のってきこゆる

あの人に 着せたいばかり
織る機の音 月に冴える
いつの間にか 沖は黎んで
浜千鳥 浜千鳥
窓に来て啼く

水鏡 そっとのぞいて
黒髪を梳く 朝の渚
またの逢う日 指でかぞえて
ときめかす ときめかす
おとめごころを
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