ランタンまつり

ギヤマン・レッドの 夕焼けが
長崎みなとに 沈むころ
ランタンまつりの 灯(ひ)がともる
いつしかはぐれた 倖せあかり
今年もひとりの 冬がゆく

石の畳に 降る雨は
あの日の涙も 消してゆく
ランタンまつりの 蛇(じゃ)踊りは
ドラの音(ね)ばかりが こころを叩く
わたしが悪いと 責めるよに

夢のつづきを 見たような
光と闇との 錦織り
ランタンまつりの 夜が更ける
あなたによく似た 他人の空似
ひとりの長崎 せつな街
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