ひとつ星

泣きたいなら 泣けばいい
呑みたいだけ 呑めばいい
涙も酒も 流すなら
無駄にはするなと 笑う
見上げれば 満天の星 故郷(ふるさと)と同じ星
負けるな 男だろう
後ろ 振り向くな
きっと その手で
つかめ ひとつ星

冬ならまた 春が来る
雨ならまた 陽もさすさ
そんなことさえ 忘れたら
空でも見ろよと 笑う
見上げれば 満天の星 故郷と同じ星
泣くなよ 男だろう
叱る 声がする
遥か 海を越え
届け ひとつ星

こんなとこじゃ 終われぬと
夢をつなぎ 生きてきた
都会の風の 冷たさも
いつしか慣れたと 笑う
見上げれば 満天の星 故郷と同じ星
見せろよ 男だろう
今は 沈んでも
明日(あす)は 天高く
昇れ ひとつ星
×