男と女の子守歌

泣いて 泣いて女の涙が枯れたとき
飛び込む人の胸がある
そのときのためだけに男は
さみしさを抱きつづけてきたんだね

遠く 遠く男の足さえ痛む場所
ひとすじ開く道がくる
そのときのためだけに女は
やさしさを持ちつづけてきたんだね

抱かれて眠れ その胸に
もう子供の頃にはかえれない
だけどきっと 誰も一人じゃないさ

酔って 酔って心の悲しみ消えたとき
つまさき向ける明日がある
そのときのためだけに愛は
傷つくことを覚えてきたんだね

抱かれて眠れ ふところに
もう大人の顔しか写らない
だけどきっと 誰も汚(けが)れてないさ

抱かれて眠れ その胸に
もう子供の頃にはかえれない
だけどきっと 誰も一人じゃないさ
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