いとしの第六惑星

もう忘れかけた霜降る月まてば
今船が沈む刻の胸に
遥か地の星 海にうかぶ
今宵 ぼうし かしげ 少し
おもいけむり はいて船は
くろい森を 阿蘇へ

かえりたくない かえりたくない
同じことばをしゃべるとこへは
かえりたくない かえりたくない

今 夜が巡る 双子のつばの上
光るガラスと仰ぐ 同じ星の下
そらにあそぶ もみじしだき
うなじかさね あゆむ ひとり
滝に湯あむ スピカすだく
他に訪うものなく

かえりたくない かえりたくない
君の唇奪うことばをしゃべるとこへは
かえりたくない かえりたくない

熊本 南熊本 水前寺 龍田口
三里木原水 肥後大津
瀬田 立野駅 のりかえ 長陽
阿蘇下田 あとは 夜峰の岳

かえりたくない かえりたくない
だけど 同じことばをしゃべるとこに
こんな美し処
かえりたくない かえりたくない

明けの星がふるえ ねむい船は 有明
うみの かなた

博多 ヒカリ 最終 レール あとは
ネオン トオキョオ

かえりたくない かえりたくない
君の唇奪うことばをしゃべるとこへは
かえりたくない かえりたくない

君を抱いていたい二人だけでいたい
かえりたくない かえりたくない
君と 二人だけでいたい
君を抱きしめて
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