A DISTANCE

岩陰を のぞき込む 子供たちの背中
焼きたてのプチパンのように小麦色ね
つば広の帽子の陰 日差しをよけながら
なつかしく昔の私 想い出してる

ふいに一人の少年が目の前に立ち
不思議な顔して私を見た
笑いかけたら思いがけずにきびしい眼をした

瞳なごんでいても 彼等のまなざしは
さりげなく私と世界 へだてている

白い燈台が示す はるかな針路
あなたも私も 彼等達も
幾すじもの夢をたどって彼方(かなた)へはばたく
海は果てないのに……
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