くすり指

女ひとりで 生きてきた
荒れた指さき 引き寄せる
こころに同じ 淋しさを
抱いて出逢った さむい夜
しあわせなんて しあわせなんて
忘れた言葉 思いだす

春に溶けだす 雪のよに
消えてゆくのか 哀しみも
お前と眠る ぬくもりに
なぜか涙が ふと落ちる
人間なんて 所詮一人と
ひねくれ者の 俺だった

いつかお前の くすり指
愛を飾って やりたいよ
ころがり落ちた 坂道を
そっとふたりで のぼりたい
しあわせなんて しあわせなんて
信じてみたい もう一度
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