花をおまえに

空に浮かんだ 小さな雲は
虹を引き寄せ 流れゆく
同じ名前(みょうじ)に なれないけれど
黙って後から ついて来る
やがて大きく 咲かせた花に
倖せのせて おまえに送る

雨に濡れてる 小さな肩に
そっと差し出す 蛇の目傘
苦労つづきの 人生だけど
いつかは実のなる 時を待つ
やがて大きく 咲かせた花に
倖せのせて おまえに送る

冬に押される 小さな春は
遠い故郷を 越えてゆく
背中合わせて ゆりかご背負い
あしたを夢見る 二人連れ
やがて大きく 咲かせた花に
倖せのせて おまえに送る
×