お七かんざし

なびきゃ極楽 すねれば地獄
渡る浮世の 裏おもて
投げたかんざし 笑顔でうけた
にくい仕打ちが なぜ可愛

男嫌いが 男に惚れて
末はあだやら 情けやら
思い込んだら 命が的よ
どうせ捨て身の 綱渡り

どこか似たようで あと振り向けば
土手の柳に おぼろ月
恋の折鶴 心に抱いて
ひとり泣くのも 女ゆえ
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