はりぼてのおとな

さぁさどうぞ 通りゃんせ
その扉をお開けなさいな
そこは何も縛りゃしない
何もお前を護りやしない

望むこと 好きなだけ
するがいいさ だけど気をつけな
自由は 無慈悲と背中合わせさ
つまりは無知が どれほどの罪か

平等に不平等に 日々はさらさら積もる
塵のような時間をただ重ね
童唄 泣きじゃくる 哀れ 二十歳の稚児よ
約束を果たしてちょうだいな。 助けは来ない?

朝と夜と鼓動 空っぽに繰り返し
日輪にかざせば 20年が透ける

平等に不平等に 日々は誰しにも巡る
優劣はたやすく覆りゃしない
童唄 泣きじゃくる 所詮 ハリボテの大人
約束を果たしてちょうだいな。

悪戯に時間が降り積もってゆく
誰にも等しく降り積もる 雪のように 灰のように
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