憂世侍

憂き世暮らし
もう飽き飽きしているんだ
全部まとめて一刀両断したい
0.2秒で引き抜いた刀向ける先は
まわりまわっていつも自分の喉元

戦うべきは己の中に
侍の魂を鼓舞せよ
いざ出陣!

力の限りを
刀に込める
後を濁さないで
風の吹くだけ

世を捨てるほどの覚悟は持ち合わせず
市中引き回し、張り付け獄門
右往左往して辺りを見回すうちに
錆びついてしまった刀見つめていた

抗うべきは己の中に
武士道の精神を奮い
立たせ行かん!

を身に纏って
走り続ける
夢の跡にては
花の散るらむ

我は憂世侍
この世の「刀」
刃が映すのは
時代の行く先
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