忘想花

忘れない あなたへのこの想い
今飛び立ってゆく

あの日 交わした約束
果たせるって信じてたんだよ
時には笑い 時には怒り
そんな日がずっと 続いてた
そのまま 言葉も交わさずに
旅立った あの夜は
思い出すたびに 胸が痛くなる
ただただ弱虫な僕だ

それでも あの日の温もりは
ずっと この胸に残ってる
迷いもするし 怖くもなるよ
だけど会いたくって 伝えたくって
ただただ祈ってる

ひらり ひらり 舞い散る
朧月(おぼろづき)に花びら
仰ぎ見たあの星空には まだ遠く
さらさらと 流れる
霞みがかる記憶は
吹き抜ける風の中

あの日 描いた未来は
叶うはずもなく舞い落ちて
色褪せてゆく この記憶には
ただただ臆病になるの

それでも あの日の温もりは
ずっと この胸に残ってる
もう迷わない もう怖くない
声を聞きたくって 伝えたくって
ただただ叫んでる

きらり きらり 輝く
青梅雨の蝉時雨
顧みたあの海原には まだ遠く
ふわふわと ゆらめく
懐かしき思い出は
降り注ぐ雨の中

はらり はらり 散り行く
紅葉(もみじば)に赤とんぼ
ともに過ごしたあの日々には 戻れない
さよならもう一度
胸に秘めた想いを
吹き抜ける風に

ひらり ひらり 舞い散る
風花(かざはな)に初時雨
仰ぎ見たあの青空には まだ遠く
それでももう二度と
立ち止まることはない
降り積もる雪の中
今飛び立ってゆけ
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