君は知らない

これが最後になるとも知らずにただ手を振った
事の顛末は君の中にのみ在り 僕は知らない

この角を一つ曲がると君の家への近道で
通り慣れたはずの道すらも何処か切なく感じる
何もかも無かったように忘れられると思ったの?
結局届いたのは心の無い冷めきった文字の羅列のみだった

それでも馬鹿な僕は信じていたかったんだ
だから気付かないフリをしていたんだよ 終わりの予感

きっと初めから二人の未来は決まってたんだ
春の訪れを待たずに去り行く君が
あの笑顔の裏側に何を隠していたのか
本当の顔すらも 僕は知らない

何もかも無かったように簡単に忘れられてしまう君の首に
今も掛かる僕からの壊れた愛の証

愛と呼ぶにはあまりにも稚拙な二人

君が綺麗事で飾った最後の嘘
そんな事すら僕には見抜けないと思っていたの?
誰の為とか答えとかそんな事はどうでもいいんだよ
見え透いた嘘なんて 僕は要らない

人と人との愛情なんて例外無く脆弱だから
何よりも大切にしたい…なんて
柄にも無く思っていたんだ
でも知らなかったよ 大切にすればする程
こういう時に虚しさが残るものなんだね

きっと初めから二人の未来は決まってたんだ
春の訪れを待たずに去り行く君が
あの笑顔の裏側に何を隠していたのか
本当の顔すらも 僕は知らない

どれだけ大切にしたとしても
終わってみれば何もかもがただの夢の様だよ
僕がどれだけ君の事を愛していたか
本当の僕の気持ちなんて 君は知らない
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