みなと恋うた

みなと恋うた 今夜も酔って
泣いてあの日が 浮かぶ
みなとへ帰る 船の音届きゃ
もしや あんたじゃ ないかネと
冬の夜(よ)ひとり この身が火照(ほて)る
波が激しく 寄せて来る
淋しくて… 逢いたいヨ…

みなと恋うた 涙がぽろり
枕濡らして あんた
夜更けの海に 浮かんだ船の
軋(きし)む音聞き またぽろり
積った情け 女の夜は
風で心が 閉じそうよ
哀しくて… 恋しいヨ…

みなと恋うた 夢から覚めりゃ
鴎 飛び立つ どこへ
男と女 惚れたの 私
みなと 漁出る 船ばかり
思い出だけじゃ 生きられないよ
背中 あの指 触れたいよ
愛しくて… 抱かれたい…
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