二回目のさよなら

震える指でドアの
チャイムを鳴らした
約束もなしに
急に来てごめんね

荷物を取りに来た
だけだからねって
変に力が入って
声がかすれた

相変わらず
外食ばかりしてるの?
少し疲れた顔
寝癖も残ってる

本当は頼りなくて
本当はだらしなくて
優しくて優しくて
いつも温かかった
出会った時みたいに
格好つけていてよ
強い人でいてくれたら
心配いらないって思えたのに

「送ってくよ」なんて
無理しないで
「いいよ」と言う私に
「いいから」って

何回もこの道を歩いたね
細い路地を出ると
バス停と自販機

こうしてまた会ってみれば
別れたのが嘘みたい
淋しい思い 同じなの?
何か話してほしい
今だけの感情で
心揺らいじゃいけない
一緒にいた時間の大きさ
一つ一つの思い出が溢れる

本当は頼りなくて
本当はだらしなくて
優しくて優しくて
いつも温かかった
もうやり直せないよ
涙を見せちゃいけない
強い人の振りをするね
精一杯 笑顔見せたいから

思い出はこの胸にしまって
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