夢流れ

遠く近く さんざめく 海鳴りに
息をひそめ だんまりで いる港
北の町に ざらにある 名前じゃないし
旅先で 耳にする おまえの噂
恋に 恋に 恋に 恋に
生きてるものだと 思っていたが
顔がかぶさる 不しあわせ
どうして独りで いるんだよ
あゝ夢流れ

春も知らず あの日から 哀しげに
出船ばかり 見送って きたおまえ
雪の多い 町なのに 寒さもゆるむ
ひとり身の 女には せめての救い
もっと もっと もっと もっと
しあわせつかめて いい奴なのに
ひと目見るだけ 遠くから
恨んでくれたら いいんだよ
あゝ夢流れ

恋に 恋に 恋に 恋に
生きてるものだと 思っていたが
顔がかぶさる 不しあわせ
どうして独りで いるんだよ
あゝ夢流れ
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