入道雲 ~弾き語り~

透かした空の色に 君からもらった手紙を
浮かべた手を離せば 羽根を生やして
飛んでゆきそうな気がした
眩しさに目を細めた

あの時もっとその手をギュッと握りしめていたら
僕らの夏はまだ続いていたの…?

昔の青写真を僕は今も捨てられずに
急かした君の背中
あの時すでに小さく見え隠れしていた
僕は君を恐れていた

君のこぼしたカケラにそっと耳をあててみたら
懐かしい潮風の匂いがした

ぬくもりが木漏れ日から

心へそっと僕の手を伝い
砂に染み込んでく波のように繰り返した

あの時もしもその手をギュッと握りしめたとしても
僕らの夏はまた更けていったの?更けていったの…?
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