大停電の夜に

大停電の夜に
君は手紙書く手をとめ
窓を開けて目を閉じ
街のざわざわに聞き入る

外には夜汽車が走っていた

手を振る友達 楽しそう

普通の会話を愛している

手を振る友達 淋しそう

大停電の夜に
君は手紙書く手をとめ
窓を開けて目を閉じ
街のざわざわに聞き入る

不可思議な夜に
君は懐中電灯 燈しつつ
今宵の風の冷たさに
今やっと気づくのだ
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