周回遅れのランナー

息を切らして それでも 立ち止まることなどない
流れる水がある限り 回り続ける水車のように
誰もが振り返りもせず 置き去りにしていくけど
僕は自分の速さで 行く手を見続けている

走る速さは違うけど 気が付くと近くにいる
僕はトップの前を走る 周回遅れのランナーさ

世界は回っているんだよ
星が消えても また陽が昇るように
世界は繋がっているんだよ
寄せては返す この海のように

カッコ悪いこと 言ってるかな?
でも伝えたいんだ まぁ そんな唄だよ

君が何気なく蹴飛ばした 道端の石コロは
遥か昔の開拓者の 汗が沁み込んでいる
君が結んだ靴ひもは まだ小さくて細いけど
目の前の道にいつの日か 君の汗が沁み込むだろう

世界は回っているんだよ
何処にいても また巡り会えるように
世界は君を待ってたんだよ
ゴールを見守る観衆のように

きれい事しか まだ言えてないけど
でも伝えたいんだ まぁ そんな唄だよ

僕らが生きてる小さな この小さな世界には
いくつもの夢があり 夢の数だけ道がある
転んだり泣いたりしてもいい 速くても遅くてもいい
それぞれの身体を流れる 血潮で世界は回る
世界は 回っている
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