幸せの種

「うまくいかないことばかりだ」
散らばった夢のカケラ見つめて
つぶやいたその声は
風にさらわれて ふっと消えた

人ごみを照らすネオンの光
ひとり残された影

私が私で生まれた理由(わけ)なんてあるのかな
誰かの言葉一つで
心がすり切れるけれど
流した涙がまた立ち上がるための
糧になる そう私は
幸せの種を植えたんだから

きっと生まれてきた時から
その種は胸の奥の底に
見落として過ごしてた
見えないふりしてた
ずっと...ずっと

傷つくことを 怖がるうちに
消えてゆく あの想い

私が私でいられる場所なんてあるのかな
誰にも気づかれずに
心が揺れ動くけれど
流した涙で少し優しくなれる
それでいい そう私は
幸せの種を植えたんだから

あと一歩だけ
もう一歩だけ
言い聞かせて 刻む足跡は
苦しくても
辛くても確かに
生きている証

幸せの種がやがて
たおやかな木に育つまで
大切に 大切に
自分を愛してあげたい
流した涙が また立ち上がるための
糧になる そう私は
幸せの種を植えたんだから」
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