a girl

陛下 エリザベス女王が悲劇を起こしましたとさ
高い時計台の下にはただの女の子が一人
陛下 エリザベス女王が悲劇を起こしましたとさ
町は大騒ぎ たった一人の死!

名も無い鳥たちは南の空へ羽根散らして飛ぶ
ほら ハッピー ハッピー ハッピー!って
誰がはぐれたところでわからない

――大体の思いは泡のように消えてしまう
一人で思っても形には成らないでしょう?
愛してくれる人を探したりしないから
私の毎夜の涙の証明につきあって――

名も無い鳥たちは呼び合う各々の声を頼りに
ハッピー ハッピー ハーッピィ!?って
名前の無い歌が聴こえる

――知らない こんな歌は聴こえない霧の空
一人で歌っても夢中夢 存在しているの?
なんで あたしには心があるのかな?
居ない いない
要らない いたい ここにいたでしょう――

陛下 今朝方の大きな音を聞かれましたか
高い時計台の上にある鐘の音が響いたのです
陛下 そこで死んだ小さな鳥が見つかりましたとさ
鼓動はおなじ
でもそれはまた別のお話
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