そよかぜのうた

頬を撫でる亜麻色の風よ
何を見たのかそっと話して
閉じた空の遙か彼方から
寄せて返す草の波に耳を澄ます

遠い遠い貴方に伝えて
今も待ってると
いつか木漏れ日の丘で
疲れた心迎えよう

道の果てで立ち尽くす胸に
雨を一粒そっと落として
永い闇は溶けて川になる
眠る大地揺り起こして春を告げる

いつも答えは手のひら
握りしめている
どの時代どの場所に
生まれても変わらない夢を

遠い遠い貴方に伝えて
世界は広いと
羽ばたく鳥と一緒に
幾度も背中見送ろう

白い雲を連れてゆく風よ
夢の続きをそっと聞かせて
溢れそうな未来抱きしめて
青い種がふわり舞い降りる
寄せて返す草の波が耳に届く
×