浅い夢

夏の日の海の街 飛び散るきらめきの中
夜毎の海の宿 飛び交うざわめきの中
ひときわ眼をひいた あなたの静かな横顔
明るい海辺には 不似合いなメランコリー

どこか遠くを見ているようで
かき上げる前髪から
静かな眼がのぞいてた
その一瞬のときめきで
あなたを選んでしまった

浅い夢を見ているようで
私の体 妙に軽くて
浮き上がりそうだった

夏の日の海の宿 飛び交うざわめきの中
人知れず私は あなたの手をとった
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