ラルミー

闇を照らす星さえひどく安い夜だ
作りかけのパズルを壊すぼくのせいだ
きみへ続く唯一の糸がほどけなくて
無理に開けた扉に欠けた月が笑う

繰り返したしかめた心地良い温度さえ
いつか消えてしまうならば

見えないものばかりを求めて歩くぼくは
繋いだ指に宿る今を探していたのかもなあ

明日とか未来とかその先の定めとか
待ち受ける暗闇に足は震えるけど

本当に怖いのはひび割れたこの声が
消えてしまうことじゃなくて

いびつなこのココロが頼りないこのコトバが
今あるものすべてがきみへ届かぬことだ
宙に浮かんだままで行き場をなくした声は
止まらない時の中でウソに変わってしまうのかな

カタチないこのココロをカタチないそのココロへ
伝える術を今日も今も探しているよ

ぼくは声をあげ何度も叫ぶように
吐き出す胸の奥のきみを愛しく思うたびに
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