港ひとり

港坂道 カラコロと
下駄を鳴らして 桟橋へ
春だというのに 吐息が凍る
あなた恋しい 日暮れ前
港ひとり 逢いたくて…逢いたくて
やるせないよな 波の音

恨むことなど できません
今もこんなに 好きだから
積木細工の 倖せだって
そばに居れたら 良かったの
港ひとり 逢いたくて…逢いたくて
あなた偲んで 潮風(かぜ)が泣く

空と海とを 染めながら
未練夕陽が 燃えあがる
いのち捧げて 尽くしたかった
女心が 見えますか
港ひとり 逢いたくて…逢いたくて
今日も待ってる 女です
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