Gauge Song

降り出した雨が
建物を叩き
騒がしさを増して
音の壁を作る

その
静寂の最中
君は胸の中の
駅を僕に挿して
距離をからませる

気まぐれなほど
今にも走りそうな
二人だけのゲージ
向かったり
外れたり
行き交う

時折
夜を覗かせて
君はシルエットになる

その時
耳を澄ましても
僕の影はひとつだけ

そう、
降りだした雨が
再びからませる
二人だけのゲージ
向かったり
外れたり

気まぐれなほど
今にも走りそうな
二人だけのゲージ
向かったり
外れたり
行き交う
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