四月うさぎ

悲しくても四月はくる
友達はそれぞれの花になります
あなたがもういない校庭
知らない人が増えた
春の夕暮れ

桜並木をふざけて歩き
おしゃべりでその日が過ぎて
一人でも平気になって
でも時々は
うさぎの瞳をする

ルージュのないくちびるです
だけど一番好きな服を着てきた
試合のない日曜には
二人待ち合わせした
カフェの片隅

今はあなたを待つわけじゃなく
想い出を探すでもなく
ガラス越し空を見てたら
あゝ気づかずに
うさぎの瞳になる
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