夢旅

夢旅の途中で挫折して 故郷に帰った友がいる
泣きながら君は電話して「お前はきっと夢をつかめ」と言った

ある夏 夜中に二人して 学校の校庭に忍び込み
大きな花火を打ち上げて 夢語った風景思い出した

星の夜空に散って消えた光の輪
今もまだ憶えてるよ 嗚呼 強く焼きついて

友よ 明日の行方は誰にも分かりはしないけど
二人で見上げたあのガーベラが ほらね いつでも見守ってる

「君の分まで頑張る」だとか そんなキレイ事は言えないから
それぞれの路のその先で 笑ってまたきっと必ず会おう

秋の匂いをはらむ冷たい夜風が
首筋を撫でた後で 嗚呼 胸をしめつけた

旅の果てには何がある 行かなきゃ分かりはしないだろう
いつも振り返ればガーベラが「ここにいるよ」と手を振ってる

出逢い別れ 繰り返す度 優しくなれるような気がして

時の儚さを受け入れ「いま」を積み重ね生きるのさ
巧くなんてやれなくてもいいよ いいよ 君らしくあれればいい
友よ 明日の行方は誰にも分かりはしないけど
二人で見上げたあのガーベラが ほらね いつでも見守ってる

夢旅の途中で挫折して故郷に帰った友がいる
泣きながら君は電話して「お前はきっと夢をつかめ」と言った
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