東京ブルース

泣いた女がバカなのか
だました男が悪いのか
褪せたルージュの唇噛んで
夜霧の街でむせび啼(な)く
恋のみれんの東京ブルース

どうせ私をだますなら
死ぬまでだまして欲しかった
赤いルビーの指輪に秘めた
あの日の夢もガラス玉
割れて砕けた東京ブルース

月に吠えよか淋(さみ)しさを
どこへも捨て場のない身には
暗い灯(ほ)かげをさまよいながら
女が鳴らす口笛は
恋の終わりの東京ブルース
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