桜を待つ丘で

真夜中のマンションは靴の音がやけに響いて
誰にも見つからないようにはだしで走り抜けた
午前二時いつもの場所あなたを待つ小川のほとりへ
借りてたノートとCDと淡い恋心をもって

まるで自分に言い聞かせるよう
話してくれたあなたの夢は

もう叶いましたか?

おおきな黄色い月 わたしには眩しすぎて
誇らし気にわらうあなたの横顔だけみつめてた
遠くへ行くあなた 「がんばって」といいたかったのに
強い風が胸を締めた 桜を待つ丘で

少しだけ背伸びして 出かけた大きな遊園地
はしゃいだあの日もうあなたは 遠くを見ていたのかな

きっと叶うよ 大丈夫だよと
笑いたかった いつものように

もう会えなくなるね

あなたが笑う顔が いつでもそばにあったから
どんな時も笑顔でいれた まるで向日葵のように
遠くへ行く背中 「いかないで」と言えなかったのは
大好きなその笑顔のまま いてほしかったから

おおきなその掌 力いっぱい握りしめた
忘れないで だれより近くで
見守ってる私のこと …みんなのこと

遠くへ行くあなた 「がんばって」といいたかった
強い風が胸を締めた 桜を待つ丘で
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