夢泥棒

夢は男の ジャック・ナイフさ
これ以上君と暮らせば
錆びてしまうだろう

さよなら言うには 愛しすぎて
手紙を書くには 悲しすぎて
まどろむ君に そっと唇を重ね
夜汽車に飛び乗った

僕のぬくもりが 消える頃に
ベッドの広さに 目を醒して
君はパジャマ姿のままで 僕の名を
街角に響かす

君の夢 それは僕
だから僕は 夢泥棒
憎むかい 叫ぶかい
きっと わかってくれるよね

今は涙で想い出押し流せ
朝日に痛みをぶちまけろ
生まれ変わる時は 君も男になれ
二人旅をしよう

風は女の 忘れ形見さ
どんなに離れていたって
愛は響くのさ

覚えたばかりの 街の名前
胸にしみついた 君のしぐさ
トンネルを抜けるたび ひとつずつ捨てて
名もない街に着く

夜霧のせいだよ 涙じゃない
口笛斜めに 吹いてみても
ほんとに馬鹿な奴さ 心のどこかで
こんなに愛してる

君の夢 それは僕
だから僕は 恋泥棒
悔むけど つらいけど
後ろ 振りむいちゃ負けさ

今は涙で想い出押し流せ
朝日に痛みをぶちまけろ
生まれ変わる時は 君も男になれ
二人旅をしよう
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