造花

何処へも戻らないと誓った此の夜に

窶れた君の腕の深い傷痕見つめ
光の見えない瞳から僕を探した

壊れた君の傍で何度も髪を撫でて
残した夢の色を集めそっと君に飾ろう

夢では枯れない見世物の様な日々渡り
途切れた世界で君は笑っている様で

僕は何処へにも行けないまま
心もまた僕は独り
抱きしめて「私を許して」と
契ったこの夜

夕暮れを迎えて
このまま消えてしまえばいい
誤魔化したこの笑顔で君と永久に語ろう

これからも生きよう
明日など見えなくていい
届く事はもうなくとも
僕は君と語ろう
僕は意味を語ろう
いつか僕を見つめて
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