面影グラス

あんなやさしい 人がなぜ
どうしてどうして さよなら言えた
きつめのルージュ 拭きとれば
鏡に嘘が 映ったの
われて砕けた 面影グラス

あの日ちぎった ネックレス
はじけて港の あかりになった
夢見て何が いけないの
どなたが夢を 見せたのよ
淋(さび)しすぎます 面影グラス

あんな男と 思うたび
涙が涙が まつげを濡らす
おんなはそうよ 強いのと
お酒が抱いて くれるのよ
港夜霧の 面影グラス
×