ドラマツルギー

知らない街知らない海辺
俺たちはじきに話題つきて
苦し紛れ台本広げたページ
アドリブのため息
言葉につまり2人手を繋いだら
砂浜に打ち寄せる貝殻
まわり見渡しても人はいない
朝焼けのトワイライト
君の握る手を離せずにいた
風に飛ぶ帽子を眺めるしか
できないでいた水平線とテトラポット
永遠の絵空事さ
あの日を嘘にしないため
嘘をついてきた今日があの未来だって
こぼれ落ちる砂 手のひらのなか
せめて 今もまだ 君がいたのなら

ライツカメラアクション
ライツカメラアクション
君が笑っていた波がさらっていった
あの夏の日
ライツカメラアクション
ライツカメラアクション
君が笑っていた波がさらっていった
映画のラストシーン

絶えず繰り返す潮の満ち引き
人の生き死に
しきりにカモメが鳴く
もう少しなら遊べたはず
これが普通これが当たり前だって
言い続けて変わり果てた
着たい服よりも似合う服を着た
オレは昨日よりかっこいいか
通りすがりの今日にすがり
効率悪い理想とは遠い暮らし
ずぶ濡れの 靴を脱いで今
靴ずれの痛みがしみてきた
夢は覚め現実いずれ戻る
それまでに演じる幾千のポーズ
エンドロールカーテンコールなどないエンディング
そこで仮面取るだろう

ライツカメラアクション
ライツカメラアクション
君が笑っていた波がさらっていった
あの夏の日
ライツカメラアクション
ライツカメラアクション
君が笑っていた波がさらっていった
映画のラストシーン

ここは無人島じゃないがたった一人
主人公は俺だったが一人
轟くモノローグ もっと遠く
こだまする日
ドラマツルギー
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