大阪無情

好きでかなわぬ 女(ひと)だとて
思い出したら あかんでギター
新地暮しと 暖簾(のれん)に生きる
身分違いの こいさんは
所詮とどかぬ 恋やもの

お為ごかしの御寮はんに
どない言わりょと 恨むなギター
返す言葉も ぎようさんあるが
明日は嫁入る こいさんの
晴れの衣裳に しみがつく

わては泣いたり しやへんに
なんで泣くんや 弱虫ギター
こないしがない 流しの身でも
心あずけた こいさんに
夢で船場へ 逢いに行く
×