pierrot

ガラスの心は今も 誰かを呼び続けてる

“私はいつでも一人ぼっちなの” 消えそな背中は語っているようです
彼女は痛みを誰にも言えずに 夕刻の路地裏を彷徨っていました

SOSを発する事さえ勇気が必要で
独りの檻の中に座り 悲しみに寄り添って

ガラスの心は今も誰かを呼び続けてる
声にならない声は北風に流されて

煉瓦の広場に佇む道化師がこちらを見つめて微笑んでいます
凍えそな彼女に手を振った後で おどけた素振りでお辞儀をしました

「よろしければ何があったのか教えてくれませんか?
いえ、無理にとは言いませんが酷く気になったので…」

「あなたのその瞳が涙で滲んでるから
せめてその涙を拭って差し上げましょう
何一つできないかもしれないけど ここにいます
あなたに笑ってほしくて いつまでもここにいます」

“この道化師の優しさを信じてもいいのかしら”
気を許すと人はすぐ手のひらを返すように

気にかけてくれてありがとう 本当はそう言いたいのに
上手に踏み込めないの 上手に飛び込めないの

ガラスの心は揺れて 躊躇いの岐路の前
一歩を踏み出さないと 何も始まらないこと
分かっているはずなのに 心はまだ動けずに

道化師のことを信じるかどうか 答えは二つに一つ
やがて彼女は一つを選び出し
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