夏が終わる

遠くまで うろこ雲 続く
彼はもう 涼しげな 襟もとを すりぬける
日に焼けた 鎖骨からこぼれた そのパワーで
変わらずにいられると 信じてた

またひとつ夏が終わる 音もたてずに
暑すぎた夏が終わる 音もたてずに
深く潜ってたのに

遠くまで うろこ雲 続く
彼はもう 涼しげな 襟もとを すりぬける

キツネみたい 君の目は強くて
彼方の 記憶さえ 楽しそうに つき刺してた
軽い砂を 蹴り上げて走る
濡れた髪が 白いシャツ はずむように たたいてた

またひとつ夏が終わる 音もたてずに
暑すぎた夏が終わる 音もたてずに
深く潜ってたのに

遠くまで うろこ雲 続く
彼はもう 涼しげな 襟もとを すりぬける
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