東京ルー・リード

どうにもこうにも 抜けの悪い日が
ここ数十年 毎日続いてる

飼い犬みたいに やられっぱなしで
鼻を濡らしては お腹を見せている

立ち喰いそば屋の だしの匂いが
うっすら染みつく シャツの襟を立てて

今まで潰した 未来の事
今まで見送った 未来を考える

言い訳だけの予防線張って 結局何にも言えなくなった
言い訳さえも忘れちゃって 結局何にも出来なくなった

立ち返れ 夢のルーツへ 出かけようよ 旅のブーツで

時間は年々 早くなってゆく
いつかあっさりと 追い抜かされるだろう

流れていないと 澱んでしまう
流されていないと 濁って腐りだす

そういやあんた言ってたね もっと冒険してみなよって
だけどやっぱり俺は違う 死ぬまでこっちでやってくよ

立ち返れ 夢のルーツへ 出かけようよ 旅のブーツで

生きても生きても 薄っぺらいし
足しても足しても 全然味がしない

時代が過ぎても 歌は変わらない
変わっていくのは 人間の方だけ

耳を澄ましたら聞こえるかい 街の向こうのサイレンの音
愉快犯達の薄笑い 眠らないガキのはしゃぎ声
干された娼婦の乾いた溜め息 新宿通りのむせび泣き
ロールバンドの退屈な歌

立ち返れ 夢のルーツへ 出かけようよ 旅のブーツで
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