ワルツおぼえて

蒼い月のぬれた影から
いつか私はワルツおぼえて
頭のすきまをゴソゴソ
観光団体が一列になって口笛を吹いた
旗ふるへんなワルツ

パリの女のため息のそば
口紅も煮込む朝のスープ
きれいな色

一日中昼のなれない週末
3時のおやつにはカゼ薬を7錠
ききめをたしかめながらタクシーに乗って
カーラジオから流れてくるのは
足のついたワルツ

パリの女のため息のそば
口紅も煮込む朝のスープ

君 カガミの中でパリの言葉で
「青空はかなしや」ってうたうんだ
きれいな色
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