悲しみの感触

そっと腕に 抱いたときの
君の癖を まだ憶えている

あゝ 激しさだけが ただ色あせて
ぼくたちの夏が 胸でたたずむ

何故? 君を愛するほど
何故? こころ遠ざけたの
窓ガラス 頬押しあて
今運命(ほし)に問うけど

明かりのない 部屋にひとり
言い訳だけ また捜している

あゝ 痛みに変わる あのまぶしさが
優しさを 君にわたせないまま

何故? 君を許すたびに
何故? 秘密増えたのだろう
うらはらな 愛のように
指先は冷たい

何故? 永遠(とわ)の気がかり
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