咲かないで

誰かが笑うと 世界のどこかで
誰かが代わりに泣く
僕にもたまに 順番がくる
あなたが思い切り 笑顔でいるのも
色んな事をきっと
乗り越えたその後に 回ってきた事

いつからだろう その笑顔さえも
怖いんだよ
優しさに 目をそらしたからきっと
強がりばれたよね

咲かないでよ 咲かないで
桜の木揺れる
窓の外に吹いた風が 暖かすぎるよ
いわないでよ いわないで
さよならじゃないから
桜色が彩る頃 僕らはまだここにいれるかな

いまさら気づくよ どうでもいい事や
誰かの説教さえも
恋しくなるよ 戻りたくなるよ
また会えるよきっと 約束しておこう
未来の話ばかり
今日の僕はあっけなく 過去になってゆくの

夕方の鐘が鳴り響いてる オレンジの空
誰かが うつむいて呟いた
「そろそろ暗くなる」

咲かないでよ 咲かないで
桜の木揺れる
窓の外に吹いた風が 暖かすぎるよ
いわないでよ いわないで
さよならじゃないから
桜色が彩る頃 僕らはまだここにいれるかな

集合写真の中
バカみたいな顔してハイチーズ
「前ならえ」なんて嫌で
いつまでもずっとふざけてたね
嫌いだったこの教室は
“また明日”君と会う口実
いつも通りを演じる
君がいった “また明日”

あの日の夢の続き
冗談みたいな未来の話
本音をしまった引き出し
誰かが消した黒板の落書き
いつか来るはずの「いつか」
時計では計れない時間
君に返しそびれた本一冊
カレンダーに書かない予定
全部を約束と呼ばせて

咲かないでよ 咲かないで
桜の木揺れる
窓の外に吹いた風が 暖かすぎるよ
いわないでよ いわないで
さよならじゃないから
桜色が彩る頃 僕らはまだここにいれるかな
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