ハイウェイは気にも留めない

ハイウェイとばせ夜の道
超特急に体を預け
カーテンから漏れる光が
猛スピードで流れていく

ハイウェイとばせ外は寒そうだ
曇る窓の滴
イエローライト飛び去ってく光で
猛スピードの切なさを知る

告げたばかりのさよならも同じ速さで忘れていくのかな
いたずらのように笑う残像がどんどん後ろへ遠ざかる
ハイウェイは気にも留めない

時計の針の回転を
カウントアップしては夜を仰ぐ
真夜中のサービスエリア
あの日一緒に腰かけたベンチ

凍りついたようなさよならをもう一度呼んだら溶けて流れた
有り余るほどに笑った記憶を思い出しては泣いていた
ハイウェイに雪が降る

香るオレンジ 口移しの微炭酸
睥睨さえ愛と呼んだ
あふれかえる思い出にやられて
息が出来ないハイウェイ
最後部座席は眠らない

告げたばかりのさよならもおんなじ速さで忘れていくのかな
いたずらのように笑う残像とすれちがった気がして振り向く

行かないで揺らいでさよなら
もうこの道を走ることはないんだ
冬の夜 誰にも知られずに終わったひとつの恋など
ハイウェイは気にも留めない
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