越冬つばめ

娘盛りを 無駄にするなと
時雨の宿で 背を向ける人
報われないと 知りつつ抱かれ
飛び立つ鳥を 見送る私
季節そむいた 冬のつばめよ
吹雪に打たれりゃ 寒かろに

ヒュルリヒュルリララ
ついておいでと 啼いてます
ヒュルリヒュルリララ
ききわけのない 女です

絵に描いたよな 幸せなんて
爪の先ほども 望んでません
からめた小指 互いに噛めば
あなたと痛み 分けあえますか
燃えて燃え尽き 冬のつばめよ
なきがらになるなら それもいい

ヒュルリヒュルリララ
忘れてしまえと 啼いてます
ヒュルリヒュルリララ
古い恋ですか 女です

ヒュルリヒュルリララ
ついておいでと 啼いてます
ヒュルリヒュルリララ
ききわけのない 女です
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