アケミという名で十八で

波止場でひろった 女の子
死にたいなんて 言っていた
アケミという名で十八で
おれと暮した 三日目に
もとの男へ 行っちゃった
蹴とばせ 波止場のドラムカン
やけで唄った 浪花節
ああ さびしいぜ

ごめんなさいって 走り書き
女の匂いが 残るだけ
一間のオンボロアパートを
どんなつもりか 知らないが
花を飾って 消えちゃった
蹴とばせ 波止場のドラムカン
やけで唄った 浪花節
ああ さびしいぜ

夜霧の波止場にゃ 影もない
遠くで霧笛が むせぶだけ
アケミという名の 変な娘(こ)が
もしもどこかで 泣いてたら
待っているぜと 言ってくれ
蹴とばせ 波止場のドラムカン
やけで唄った 浪花節
ああ さびしいぜ
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